前回の記事(妖怪ウォッチのパクリ)はちょっとふざけすぎましたので、
今回はマジメな話にします。
ラジオを聴いていたら、「0」を「ゼロ」と読むか、「レイ」と読むかの話題を耳にしました。
放送関係では「レイ」のほうが正式なようなのですが、
フリーダイヤルなどでは「ゼロ(0120=ゼロイチニィゼロ)」と読んだほうがしっくりくるし、
スポンサーの意向もあるので、放送局によって基準は異なるようです。
日本テレビでは「大地震」は「おおじしん」と読むのが正しく、
「だいじしん」と読むのは間違いだと聞いたことがあります。
声に出して人に伝えるアナウンサーにとって、「読み方」は特にこだわるところですが、
日頃文字を読む私たちも
「日本」を「にほん」と読むか、「にっぽん」と読むか、
「今日」を「きょう」と読むか、「こんにち」と読むか、
「寒気」を「かんき」と読むか、「さむけ」と読むか、
「最中」を「さいちゅう」と読むか、「もなか」と読むか、
「紅葉」を「こうよう」と読むか、「もみじ」と読むか、
「下手」を「へた」と読むか、「したて」と読むか、
前後の文脈やこれまでつちかった国語力で判断して読み分けています。
しかし、上記のような熟語は判別できるヒントがあるからいいです。
人の名前(姓名)となると前後の文脈は関係なく、個別のものなので判別不能です。
経験値も知り合いつながりでないかぎりは、正解へつながるのかは実に微妙です。
「なまり」などから出身地を探るにしても…う~む。
実際に例をあげると、
姓
「東」は「ひがし」でもありうるし、「あずま」でもありうる。
(ちなみに、江戸っ子の私の父の場合は「しがし」になりうる(笑;))
「金城」は「きんじょう」でもありうるし、「かねしろ」でもありうる。
「金田」「金本」「熊谷」「渡辺」「渋谷」「大谷」は
「かねだ・かなだ」「かなもと・かねもと」「くまがや・くまがい」
「わたなべ・わたべ」「しぶや・しぶたに」「おおたに・おおや」どっちもありうる。
名
「健」(私の名前コレです)は「けん」でもありうるし、「たけし」でもありうる。
「優」は「ゆう」でもありうるし、「まさる」でもありうるし、その他の読み方もありうる。
「剛」は「つよし」でも、「たけし」でも、「ごう」でもありうる。
「清子」は「きよこ」でも、「せいこ」でもありうる。
などなど、あげていくときりがありません。
「読み」だけではなく、
「書き方」「字形」も頭を悩ませます。
はい、印刷業の私としてはここからが本番です。
読みでも悩ませる「わたなべ」、書き方でも悩ませます。
「渡辺・渡邉・渡部・渡邊」どれが正解でしょう。
名前の「けいこ」、漢字で書くと…
「恵子・圭子・啓子・慶子・敬子・景子・桂子・佳子・・・」
名前の「よしこ」、漢字で書くと…
「良子・芳子・美子・好子・佳子・淑子・喜子・祥子」
ホラ、すでに佳子さんがどっちでもありうる。
名前の場合、知っていて間違えてしまうのは失礼ですが、
はじめてだったら間違えても仕方がないのかなぁと私は思います。
なにせ姓は「小林」と間違われ、名は「たけし」と間違われ40年以上生きていますから。
最近は書き方も、読み方も難しいお名前の方が多いですが、
ぜひ寛容な心をもってもらいたいものです。
そのうち訂正するのも面倒になりますよ(笑)。
学校の先生とか、公共施設とかの大勢の人と接する人はたいへん、間違えてもしょーがない!!
絶対に怒ってはいけません。私の場合、その場かぎりの人であれば訂正しません(苦笑)。
と、自分のことであれば寛容すぎるくらい(?)なのですが、
仕事となればここは腕のみせどころ、こだわりたいものです。
永和印刷は医学書の雑誌、書籍の印刷をウリにしています。
そのため、医学系の漢字やJIS2004の文字の使い分けなどには
こだわりがあります。
過去にも異体字リスト、JIS2004印刷標準字体を当ブログや
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異体字リスト(JIS2004標準字体) Prog20が完成しました!
JIS2004で変更された字形が確認できます!
この字、どっちがいいですか? ―編集者必見、字体の確認方法教えます!!
雑誌、書籍の表記の統一と、
編集者と作業者の両方の負担を減らす方法として、
永和印刷ではそのなかでもよく使用する文字をリスト化し、
事前に選択してもらっています(↓)。

上記は永和印刷のホームページからもダウンロードできます。
印刷標準字体というのは何気にやっかいで、
Windows Vista以降のJIS2004字形が採用されているパソコンと、
XP以前の採用前のOSを使用しているパソコンでは、モニターで表現される字形が異なります。
モニター上でおたがいに正しいと思っているものが、相手には違う形にみえることになってしまいます。
具体例は下の一覧表をご覧ください。
印刷の場合、フォントの問題も絡んできます。
一般的なモリサワのリュウミンでも、普通の「Pro」ではJIS2004字形に対応しておらず、
JIS2004字形を使用したいのであれば、「N」付といわれる「ProN」などの対応フォントを使用したり、
文字を登録したりといった作業が必要となります。
フォントによってはJIS2004字形そのものに対応していないものもあり、
見出しにそういったフォントを使用した場合、
本文と見出しで字形が異なるというケースも出てきます。
う~ん、こうして考えてみると、読むこと、書くことに限っていえば、
アルファベット26文字しかない英語にくらべて、
ひらがな、カタカナ、漢字の読みに「訓読み」「音読み」があり、
同じ漢字でも異なる字体があったりする。
さらには欧文も混ざってくる日本語ってやはり難しいですよね。
かくいう私は大多数の日本人同様、英語のほうが苦手です。
ちなみに永和印刷の営業は、異体字が得意です(キッパリ!!)
だよね、T橋さん、H山さん。
難しい、たいへんだと長々と事例を紹介しましたが、
だからこそ日本語の活字は美しくおもしろいと感じる人も多いのではないでしょうか。
過去の記事を読むなら…下からご覧いただくのがオススメです。
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