活字離れ・映画館離れ
参照記事 不破雷蔵 | 「グラフ化してみる」 2014年3月9日 10時31分
「映画離れ」は「映画そのもの離れ」と「映画館離れ」
http://bylines.news.yahoo.co.jp/fuwaraizo/20140309-00033241/
上記の記事では、映画離れには2つの理由があり、
1 映画そのもの離れ と、 2 映画館離れ の両面から
分析する必要があるといった内容です。
1 映画そのもの離れの理由としては、
テレビやセル・レンタルDVDを含む映画そのものを観ないという人が増えていること、
2 映画館離れの理由としては、
映画そのものは鑑賞するが、鑑賞方法としては映画館ではないということ、
が挙げられています。
1 についていうと、価値観の多様化という部分で、テレビ離れと似た部分で、
今後も増えていく傾向になるでしょう。
逆に多様化したなかで関連したコンテンツの一つとして、
映画に興味をもつというケースもあるかもしれませんが、
私の親父世代(団塊の世代)のような映画隆盛期というのはこないでしょうね。
2 については、家庭のテレビの大画面化と、音響効果の高性能化、
セル・レンタルDVDが数か月で実施されることなどで、
1800円という高い鑑賞料金を払わずに、自宅で好きなときに観たほうがよいと選択する人が増えているということですね。(映画の日などの割引サービスもありますが、それでも1000円ですし)
確かに、私自身もその傾向があてはまります。
でも、映画館に行くという行為そのものが特別な思い出になるという考え方もできます。
先日、「ドラえもん 新・のび太の大魔境~ペコと5人の探検隊」を鑑賞しました。
下の画像は映画のホームページより壁紙としてダウンロードできます。
オフィシャルサイト http://www.doraeiga.com/2014/

タイトル通り、82年3月に公開された「ドラえもん のび太の大魔境」のリメイク版です。
前作は32年前ですから、私は9歳。
そのときには、母と弟とともに錦糸町の楽天地に観に行きましたが、
今作も同じ楽天地シネマで、私が父親の立場となり、娘と鑑賞してきました。
昨年も「のび太のひみつ道具博物館」を鑑賞したのですが、
今回は子どもの頃に観た作品のリメイク版ということで、感慨にふけっていました。
ちなみに、当時の江東劇場は平屋でしたが楽天地のメインの劇場で、収容人員も今の倍くらいありました。
それぞれの劇場は別の建物で、東映まんがまつりが上映される東映の劇場は映画街の奥にあり、
そこにたどり着くまでにポルノ映画館を並んでいたのですが、楽天地の建て替えに伴い、
映画館全体の雰囲気がガラッと変わった思い出があります。
そんな話はおいといて、映画そのものはほぼ前作どおり、いや、むしろ丁寧に描かれていました。
のび太の大魔境は、以後の大長編ドラえもんシリーズの基本形となるドラえもん・のび太・しずか・ジャイアン・スネ夫の5人の大冒険スタイルが確立された作品ですが、
名シーンといえば、ペコがドラえもんたちと別れ、戦場に戻るシーン。
この映画のキーパーソンであるジャイアンが一人追いかけ、巻き込みたくないペコと論争の末、
ペコも根負けして一緒に戦うことを決意し、さらにほかのメンバーも仲間に加わるのですが、
このシーン、原作のマンガでも、前作でも、セリフは一切なく、絵のみで表現しているのですが、
そこが観る者の想像力を一層かきたてて感動されるのですが、今回もそのままで表現されていました。
何度も目にしているシーンなのですが、おじさん(私)は感動して泣いてしまいました。
映画館のよさって、真っ暗で一人の世界に浸れるというのもありますよね。
(といいつつ、娘とポップコーンの奪い合いバトルをやりながらですが・・・)
家でみていると、「ちょっとポン酢買ってきて」とか、「音読するから聞いて」とか、
肝心なところで、のび太のママのように邪魔が入りますから。
というわけで、昔のようにおもちゃのオマケももらい、親子で大満足でした。
予告編をみていると、クレヨンしんちゃんは「ガチンコ! 逆襲のロボとーちゃん」で、
娘は「これも観たーい」と言っていましたが、 親父力全開というキャッチコピー、
親父の立場としても、かなり惹かれてしまいます。
映画ファンとしては、日本映画には頑張ってもらいたいものです。
離れるといえば、活字離れ については、もっと以前から叫ばれています。
印刷人としては、こちらもゆゆしき問題です。
私も娘にはマンガでもよいから、とにかく本を読みなさいと言っているのですが、
口で言ってもあまり効果はないようで・・・
自分自身が興味をもってくれないと、強制してもダメですね。
では、いかに興味をひく作品を紹介できるかが重要ですが、それも難しいですねぇ。
マンガから小説と、どんどん活字への興味を深めてもらいたいものですが・・・
広義でいう「活字」とは、印刷された文字そのもののことを言いますが、
狭義でいう「活字」とは、活版印刷用の金属活字、樹脂版(江戸時代には木版もありました)などを指します。
現在の印刷業界では、活版印刷はほぼ絶滅しており、
箔押し印刷や、名刺・封筒など昔ながらの一部の特殊な印刷機で使用されています。
15年くらい前の段階でもほとんどなくなっていましたが、まだかろうじて残っていました。
活版そのものの耐刷性や脱落などのトラブル、保管上の問題から、増刷のためには
紙型という特殊な紙に活版の型をとったものを作成しておき、そのつど鉛版をつくり印刷していました。
それがフィルムになり、現在ではCTPが主流となっています。便利になりました。

Willi Heidelbach
狭義の意味での活字離れ(活版印刷離れ)は実現しているのですが、
広義の意味での活字離れは実現してほしくないものです。
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