2分の1と2倍 ーそんな成人式ってあるの?
テーマは「2分の1」と「2倍」です。
大雪で中止になってしまった長女の学校行事「2分の1成人式」が先週末に実施されました。
最初にその話を聞いたとき,
「なにそれ? 今,そんなのあるの? なにするの? 校長の話聞くの?」
と嫁に聞くと,
「知らない。とにかくこれ,明日の朝まで絶対に書いておくように!!」
と紙を渡され,中身を読んでみると,
お子様の10年を振り返ってメッセージを記入してください。
また,小さい頃の写真を1枚同封してください。
ご提出していただいたメッセージはお子様の目にふれないように,
封をした状態でご提出ください。
学校にて当日まで保管させていただきます。
●月●日までに,お子様にご提出ください。
といったようなことが書いてありました。
ウチの鬼嫁,約2週間持ち続け,前日の夜に扱いかねるとみるや,夫にいきなりスルーパス。
しかも,深夜1時に疲れをいやすビールを楽しく飲んでいるところに来たもんだ。
しかしこちらも鬼嫁の旦那歴10年,それくらいでは動じずちゃんと書きました。
(一応もっと早くまわしてくれないかなとはチクリと言いましたが,無視ですがそれでも動じません)
で,迎えた当日。
小学生らしいみんなで一言ずつコメントをつなげたまに唱和する昔ながらの「アレ」を聞き終わると,
生徒一人一人が,昔の写真と現在の写真のスライドをバックに将来の夢を順番に語っていきます。
娘はファッションデザイナーになりたいと語っていました。
音楽といい,ファッションといい,オヤジに全く欠けているものをなぜ選ぶのかなぁとぼんやり考えていると,
「無理だから,スタイリストにしろと言ったのに」と横でブツブツ言っている嫁の声が聞こえてきました。
うるせぇな・・・夢なんだからそんな細かく限定しなくても・・・どうせすぐに変わるだろうし・・・(心の声)
それにしても,自分自身は成人式すら参加していませんし,特に夢もなかったなぁ・・・
むしろ2倍成人式(40歳)になってからのほうが,
老眼になってきたり,肩・腰のコリがハンパないし,足腰の衰えも実感するし・・・・・・
そんなどーでもよいことを考えていると,
最後のイベント,子供から両親へのお手紙,そして親から子供へのお手紙コーナーを迎えました。
「いつもごはんをつくってくれたり,しかってくれたり,合唱の練習に送り迎えをしてくれたり,洋服をかってくれたりしてくれてありがとう,ママみたいなおかあさんとファッションデザイナーになりたいです」といった素直なものですが,
嫁,感激して泣いてました。まさに「鬼の目にも涙」。意外と単純なんです。
(数時間後にはいつもどおりカミナリ落としていました)
私的には,「ママへ」で「パパ」があっさり無視されていることにちょっぴり違和感を感じましたが,大丈夫です。
私からの手紙は
「10年間成長する姿をみせてくれてありがとう。これまで支えてくれた先生,友達,おじいちゃん,おばあちゃん,みんなに感謝の気持ちを素直に伝えられるようになってください」
といったようなことを伝えたのですが,娘はわりと冷静でしたね。
まわりでは号泣している子もいるというのに,私は残念ながら「もっと伝える男」の本領を発揮できなかったのでしょうか?
(「昼間のパパはいい汗かいてぇぇぇるぅぅぅ,昼間のパパは光ってるぅぅ♪」ことも伝えたいのですが,
サラリーマンの父親の働いている姿を世間の子供たちに「もっと伝えたい」のは私だけでしょうか?)
なにはともあれ,たまにはこういう機会もいいものだと学校に感謝しました。
勉強もちゃんとやってもらいたいけど,それ以外のことを教えてくれてること,
学んでいるんだということを実感し,偉そうにいっているけど,
私自身が両親(実・義両方)や嫁や友人,お客様や同僚にふだんちゃんと感謝できているかな,
照れもあるけど言えていないなと反省する機会にもなりました。
さて,いつものように前置きが長くなってしまいましたが,
「2分の1」と「2倍」について,印刷的視点からのお話を。
「2分の1」といえば,組版に関連した仕事をしている人が思い浮かぶのは,
約物とかアキではないでしょうか。
2分アキといえば,全角に対する半分のアキなので,14Qであれば7H,つまり1.75ミリのアキです。
パーレンやカンマ・ピリなども,英文との兼ね合いでうまく使い分けることが美しい日本語の組版の中では重要な要素ですね。
一方,「2倍」といえば,2字分を表します。よく利用するものとしては「2倍ダーシ」ですかね。
引用やサブタイトルの前であったり,索引用語の重複部分などで目にすることが多いでしょう。
単純な「―」ですが,2分や2倍以外にも,使い分けってうまくできていますか?
― 全角ダーシ (倍の長さが2倍ダーシ)
- 二分ハイフン(和文の場合,全角の天地中央の位置になるのが理想)
- 四分ハイフン(欧文の場合,小文字にあうようにやや下よりになる,シラブルはこちらを使用)
ー 音引
- マイナス
ブログだと,うまく表現できませんが,
例えば欧文中でも,引用頁間は二分ハイフンがしっくりきますし,
-9などで数字と記号が離れすぎていると気になりますよね。
ウチの校正者の藤島はこういうチェックがものすごく得意です。
より細部の部分まで見本組の段階で決めておくと仕事もスムーズになりますし,
完成度の高い美しい組版になるはずです。
ぜひ2分や2倍だけでなく,4分でも8分でもご要望をお伝えください。
(モノによっては難しいものもあるのですが・・・)
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